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BUELL XB12Scg メンテナンス ビューエル 修理 リミッターカット/全開抑制装置
BUELL XB12Scg major maintenance
2006年式 ビューエル XB12Scg のメンテナンスをしました。
Scgとは、CENTER OF GRAVITY の略で、XB12Sのローダウンバージョンです。
フロントとリアのサスペンションのストロークが短くて、ローシートがついています。
フロントフォークのストロークが、1インチ短いです。
今回のメンテナンスは、以下の通り。
エンジンオイル交換、ミッションオイル交換、オイルエレメント交換、
と、このあたりは普通ですが、使用するオイルは普通じゃないので、注意が必要です。(ビューエル専用オイルというものも存在します。)
普通のバイク屋さんではなかなかやってもらえない、、、
対策後の切れないドライブベルトに交換、スパークプラグとプラグケーブル交換、ブレーキキャリパーとブレーキマスターのオーバーホール、サビサビのマフラーのサビ落しと耐熱塗装、マフラー内の全開抑制装置を解除、燃調のマップ書き換え、AF値リセット、スロー調整、無理やり入れてあったミリネジをインチネジに交換、純正のネジやワッシャーに交換、オイルでコテコテの車体スチーム洗浄、などなど。
タイヤは、前後とも新品に交換。
今回は、ビューエル乗りの間で評判が良い、メッツラーの新型、SPORTEX M7 RR をチョイス。
BUELL は非常に特殊なバイクで、限界までチューニングされたハーレーの V-TWIN エンジンを搭載して、サーキットを速く走る為のスピーツバイクを作るというコンセプトで、元々レーサーでハーレーの社員だった、エリック・ビューエルさんが開発し、その後独立して、BUELL という名前の会社を立ち上げました。
その後、また HARLEY DAVIDSON に買収され、ハーレーの中の別ブランドという位置づけで、ハーレーのディーラーがBUELLディーラーを併設して、新車販売をしていました。
そして、2010年にハーレーがもうBUELLはやめるってことで、
あっさり倒産しました。(泣)
半泣きのビューエルさんが、YOUTUBEで倒産を発表しました。
BUELL XB は、大変めずらしい独創的な構造を満載したバイクで、たくさんの特許を取っています。(特許の権利は全部ハーレーにとられたまま)
エンジンは、ハーレーのスポーツスターがベースのV-TWIN エンジンで、1200ccもある、空冷エンジン。
駆動はチェーンではなく、ベルトドライブ、ブレーキはフロントホイール外周についた巨大なシングルディスクをキャリパーが内側から掴む構造になっています。
重心を下げる為に、車体底部に取り付けられたマフラー、スイングアームの中が空洞になっていて、そこがオイルタンクになっています。
一見ガソリンタンクに見える部分は、実はダミーで、エアクリーナーのカバーです。、ガソリンはフレームの中に入れるのです。ぶっといアルミフレームの中が空洞になっていて、ガソリンタンクになっています。
アメリカ製と日本製のパーツが使用されていて、トルクスのネジはもちろん、インチとミリの両方の規格のネジやボルトが混在して使用されております。
日本では、2004年から、ハーレーのディーラーで販売をスタートして、2010年にビューエルが倒産してしまったので、今時のハーレーのディーラーに持って行っても、メカニックさんもはっきり言ってビューエルの事は良く知りません。
純正部品の供給も少しずつ終了されています・・・。
街のバイク屋さんに持っていっても、見た事もないバイクだし、インチ工具すらない店も多いようで・・・。
なので、修理やメンテナンスに困っている人が多くなってきました。
HOT WIREDは、バイク修理屋ではありませんが、BUELLの純正パーツはストックしていたりします。(^^)
BUELL乗りならではの、絶対壊れる部分や、対処しておかないと壊れる部分、ちょっとした対策で大きく改善できる事、部品やタイヤの相性など色々あります。
また、多くのビューエル仲間の助けを得ながら、他のビューエル乗りのお手伝いかができれば幸いです。(^^)
BUELL のカスタム、メンテナンスは、HOT WIREDまでご相談ください。
普通に乗っていると、このようにいたるところからオイルが漏れてきます。
このクラッチケーブルの根元は必ずオイルがにじんでくる箇所で、いずれケーブルが切れますので、切れる前に新品に交換して、古いのをスペア持っておいた方が良いです。
漏れてくる箇所はわかっているので、あらかじめ対策しておいた方が良いです。。
放っておくとマフラーはこのようにサビサビになってしまいます。
ビューエルは、マフラーが腹下についているので、普通に乗っていると、このようにサビサビになってしまうのです。
サンダーで磨き倒して、さびを落とします。
下処理をして、耐熱塗装をします。
これが悪名高い、「全開抑制装置」
日本向けビューエルには、スピードリミッターを含め、合計で3種類のリミッターがついています。
いわゆるフルパワーにするには、それらをすべて解除する必要があります。
吸気と排気の全開抑制装置は、主に日本の騒音規制や加速時騒音規制?みたいなヤツに無理やり対応する為に、メーカーがやっつけでつけたものらしい。
つまり、本来のビューエルには必要ない装置である。
アクセルをガバッと空けても、バルブがゆっくりしか開かないので、鈍い加速しかできない様にしてあるのだ。
モータがついていて、モーターをコンピューターが制御して、バルブをワイヤーで引っ張る、というとてもめんどくさい機構が組み込まれているのだ。
ダミータンクの中に、結構重いモーターとアクチュエーターを積んでいます。
早く走りたい人には必要ないので、バルブは全開の位置で固定してしまいます。
※単純に全部取ってしまうと、コンピューターにエラーが出るので、注意!
こちらは、ビューエルではお約束の、エンジンの激しい振動による摩擦で削れたスパークプラグワイヤー。(恐)
エンジンは、基本的にハーレーの V-TWIN なので、エンジンオイルと、ミッションオイルが別々に入っています。
こちらミッションですが、ミッションオイルは、ドレンボルトはありますが、オイルを入れる口も、量を計るディップスティックもないので、ミッションケースの横のフタを外してそこからオイルを入れます。
ミッションオイルの量は、「穴から覗いて見えるギヤの歯がギリギリオイルに触れるくらい」というアバウトな回答が正式なメーカーの指定である。
だいたい1Lくらい。
ミッションのチェーンの張りも、定期的に調整が必要です。
一通りのエンジン系のメンテナンスが終わったら、ECUをリセットしたり、燃調をセッティングしたりする必要があります。
ECUのコネクターの形状は、HARLEY と同じ、DELPHI なのですが、ハーレーのDELPHI とは、中の配線の位置が違うみたいで、互換性がないです。(^_^;)
コンピューターのセッティングをきちんとやらないと、燃費も悪いし、もちろん色々調子悪いです。
本人が気づいていなくても、エンジンの調子は燃費でだいたいわかります。
ビューエルは、リッター20km〜25kmくらい走りますので、燃費が悪い個体はどこかエンジンに不具合がある証拠です。
私のXB12Sは、高速ならリッター30キロ近く走ります。
ホイールも特殊なホイールです。
タイヤを組み込む位置の指定もあります。
ブレーキキャリパーとブレーキマスターのオーバーホール。
6ポッドのキャリパーなのにシングルディスクと言う変態仕様のビューエル。
後期型はさらに8ポッドになりました。(^_^;)
オーバーホールしないと、6個のピストンが均等にパッドを掴まなくなります。
完成!
マフラーもキレイに耐熱塗装し直して、新品同様になりました。(^^)
対策品のドライブベルトは、10万キロ切れないヤツです。
METZLER SPORTEC M7 RR
ミリネジが無理やりねじ込まれていた、シフトペダルのボルトは、純正のインチネジに直しました。
ここから、スイングアームの中にエンジンオイルを入れるのです。キャップがディップスティックになっています。
スケルトンのエアクリーナーカバー。
ガソリンは、左右のぶっといアルミフレームの中に入ります。
ビューエル乗りならみんなが知っている,太ももの内側を焼く,サイドからの熱風を遮断するカーボン製のサイドカバーです。
これがないと熱くて乗れません。内腿をやけどします。
HOT WIREDオリジナル、熱風を抑える、ビューエル用サイドカバー(カーボン)
12000円(左右セット)
ご注文はメールにて。
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